労福会について - 北海道の労働と福祉を考える会

真冬の北海道にもホームレスがいます

この事実はあまり一般には知られてはいません。
北海道の労働と福祉を考える会（労福会）は、そうした札幌のホームレスの人々の調査・支援を目的に設立された任意団体です。
北海道大学の授業を母体に発足しましたが、現在では学生のみならず社会人も共に活動しています。

設立経緯

労福会は1999年11月に設立された、札幌では最も古い野宿者調査・支援団体です。

設立のきっかけとなったのは、1999年7月に北海道大学での授業の一環として行われた野宿者への予備調査の際に、札幌市で野宿を強いられている人々から直に話を伺ったことです。
当初は札幌でホームレスとして生活している人々の存在は一部の市民によって認知されはじめているとはいえ、寒さの厳しい冬の札幌で野宿をしているとは到底信じられない、というのが私たちも含めた一般的な考えでした。しかしながら、この調査の中で私たちは真冬の札幌にも野宿をしている人は確かに存在し飢えと寒さの中で苦しんでいること、路上で生活している背景には必ずしも自身の責任だけではなく様々な社会的要因が深くかかわっていること、そして貧困問題は決して他人事ではなく私たちが見過ごしてはならないごく身近な問題である、ということを痛烈に感じ取ったのです。

当時、札幌駅や大通駅、狸小路周辺などには100名ほどの野宿をしている人々がいました。70歳を超える高齢であったり深刻な健康問題を抱えながらも、路上での生活を強いられる人々がいるなかで「私たちに何かできることはないだろうか」という思いから、北海道大学教育学部教育福祉ゼミおよび産業教育ゼミ所属の教官や院生、学生などが声を掛け合い、ホームレス問題をみんなで真剣に考えてみようという動きが次第に活発になったのです。

そして1999年11月に継続的な活動を行うためには組織化が必要であるとの考えの下にこの会は結成されました。